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◆ICD
 
■ Q. ICD(Implantable Cardioverter Defibrillator;植込み型除細動器)とは?

多くの不整脈は命にかかわる危険性はありませんが、中には突然死につながる恐れのある不整脈があります。心臓の心室が小刻みに震えて血圧が下がってしまう「心室細動」と呼ばれる不整脈や、心室が発作的に速く拍動してしまう「心室頻拍」などの不整脈は突然死につながる恐れのある不整脈です。これらの不整脈による突然死を防ぐために開発されたのが植込み型除細動器(ICD;implantable cardioverter defibrillator)です。(図1. ICDの本体)
ICDは常に患者さんの心電図を監視し、致死的な不整脈が発生したことを感知すると自動的に電気ショックを流して不整脈を停止させます。(図2. ICDが心室性不整脈を感知し電気ショックにて不整脈の停止に成功した心電図)

【図1】 【図2】

■ Q. ICDを必要とする病気は?
突然死につながる不整脈である心室頻拍や心室細動を引き起こす病気です。例として、虚血性心疾患、肥大型心筋症、拡張型心筋症、QT延長症候群、Brugada症候群などがあります。

■ Q. 手術の方法は?
基本的にはペースメーカーの植込み手術とほぼ同じで危険性もほとんどありません。局部麻酔もしくは全身麻酔でおこない、左前胸部にICDの本体を植込みます。心臓の電気信号を本体に伝えたり、本体からのショックパルスを心臓に運ぶ役割を果たすリードを心臓まで静脈沿いに挿入します。(図3. ICD植え込みの模式図、図4. ICD植え込み患者のレントゲン写真)手術時間は約2〜3時間で、入院期間は手術前の検査、手術後の調整も含めて約2〜3週間です。

【図3】 【図4】

■ Q. ICDの電池の寿命は?
電気ショックの回数やその他のペーシングの作動状況によって違いがでてきますが、平均して約5年〜10年です。3ヶ月毎に外来で電池の寿命をチエックします。

■ Q. 手術後の生活制限は?
ICDの作動が一般の家電製品の影響を受けることはほとんどありません。しかし、身体に電気を通すような低周波マッサージ器や電気針や携帯電話に対しては注意が必要です。また、車の運転はいつどこで発作がおこるか分からない病気の性質上、なるべく控えてもらっています。

ICDによる突然死の予防は欧米では既に確立された治療法として認識されています。更なる機能の向上や小型化が実現されていますので、日本でも今後ICDでの治療が普及していくことでしょう。

文責:安藤 献児
 
 
 

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