Interventional Cardiologyをめざしていますが、現在勤務している病院では心カテーテル検査をさせてもらう頻度が多くありません。将来的に冠動脈形成術をできるようになりますか?
Interventional Cardiologyは循環器科のなかでも特に高度専門的な領域です。Interventional Cardiologistの必須の技術である冠動脈形成術は、頻度の増えている虚血性心疾患治療の中心をなす重要な技術です。それだけ高度な技術であるため、冠動脈形成術をはじめる前にカテーテル操作を習得するために心カテーテル検査を数多く経験することが必須です。通常、冠動脈形成術を研修する前に1000例の心カテーテル検査を経験すべきであるといわれています。あなたが勤務している病院で現在あなたが施行している心カテーテル検査数はどのくらいでしょうか。中規模の病院に勤務していても年に100〜200例くらいでしょうか。年に200例しても1000例するには5年かかるわけです。
当院では幸い日本No.1の症例数にめぐまれておりますので、循環器科の年間の心カテーテル検査数は約7000例にのぼります。ですから、修練医の心カテーテル検査数は月間50〜100例と全国で最も多い症例数を経験できます。同様に冠動脈形成術の症例数も十数年間日本No.1であり、この分野のパイオニアである延吉正清院長先生のもと常に最先端治療を続けております。小倉記念病院循環器科の2001年度の冠動脈形成術数は2850例でした。No.2の病院の症例数が年間約1400例、No.3の病院の症例数が年間約1200例ですので、いかに当院の症例数がぬきんでているかわかると思います。
ですから、当院で研修し、あなたに十分な資質があれば、短期間で冠動脈形成術の研修をはじめることも可能だと思います。
心カテーテル検査や冠動脈形成術という高度な技術を必要とする手技の研修において、研修のプログラムも重要ですが、最も重要なのは手技数を保証することだと思っています。いくらすぐれた研修プログラムを考えても、肝心の手技数が少なければ優秀なinterventional cardiologyの養成はむずかしいのです。手技数を保証するために、心カテーテル検査時や冠動脈形成術時に術者を記録し、日々カウントし、手技数が特定の個人に偏らないように工夫しています。下図に心カテーテル検査研修中の修練医の心カテーテル検査数と冠動脈形成術研修開始3年以内の医師の冠動脈形成術数を示しますので、あなたの現状と比較してみてください。
 
循環器疾患の救急治療に興味があるのですが、この分野のどのような研修ができるのでしょうか。
小倉記念病院循環器科の柱は「冠動脈形成術を中心としたInterventional Cardiology」と「循環器疾患の急性期治療」です。

まず東京や大阪などの都市と違い北九州市では「機能別救急」という方式をとっています。これは各病院の得意分野をいかして病院の機能分担をするやりかたで、得意分野の救急医療を積極的に担当するかわりに、不得意な分野の担当を少なくするというものです。小倉記念病院は循環器科、心血管外科、脳神経外科などの2次3次救急を担当しています。つまり循環器疾患の救急医療の体制が整っていてその実績のあれば救急疾患が集まってきます。大げさな言い方をすれば、北九州(及び周辺の都市を含め)の大多数の重症心疾患患者が小倉記念病院に搬送されるといっても過言ではないでしょう。循環器疾患の急性疾患の代表である急性心筋梗塞を例にとると、急性心筋梗塞急性期に小倉記念病院に搬送される患者数は年間400例前後であり、この症例数も日本No.1でしょう。
ご存知のとおり心疾患は見た目が軽症の方でも常に急変するという危険は付きまとっていますし、来院時にはショック状態で搬送される患者さんもおられます。まず第1には正しくトリアージができるようになること、第2にいかなる患者に対しても適切な処置が行えることに尽きると考えます。そのためのトレーニングとしてはやはり多くの患者さんに接して自然に体が動くようになること、そして適切なアドバイスが得られることが循環器救急の体得の最短かつ適切な方法であると考えます。当院では年間心筋梗塞来院数は350〜400例であり現在の5年以上の経験を有する医師の数も十人以上おり循環器救急のトレーニングには最適な環境にあると考えています。
また一昨年よりAMIの心肺停止症例に対しては適応があれば積極的に低体温療法を行っており独歩退院率は40%以上と良好な成績も得られています。
当院に対しての皆様の印象はPCIのみの病院というイメージを抱いておられると思いますがわれわれスタッフは「PCIを中心とした救急を含む総合的な循環器センター」という自負をもって働いております。
皆さんもわれわれと一緒にこの病院でがんばってみませんか。
不整脈にも興味があるのですが・・・・
小倉記念病院では年間約250例のペースメーカー植込術・約20例のICD植込術・約120例のカテーテルアブレーション術を行っており(昨年実績)、国内でも有数の実績をあげていると思います。現在、PCIのトレーニングを受けている医師のうち不整脈にも興味がある医師を募り、総勢9人のワーキンググループにて治療にあたっています。本人の希望があれば、PCIのトレーニングと並行して(実際にワーキンググループに含まれる医師全員がPCIのオペレーターにもなっています)、不整脈に対する診断・侵襲的治療のトレーニングを行うことが可能なシステムがありますので、希望の方は申し出ていただけたらと思います。
 
他の病院でしていないような最先端の治療はありますか。
1997年よりステントグラフト内挿術を行っています.2002年12月現在で110症例になります。各種大動脈瘤、大動脈解離に対して井上式ステントグラフトを循環器科で留置しており、毎年海外の学会(AHA, ACCなど)、日本循環器学会に発表しています。厚生労働省の研究班の一員としても活動しています。
頚動脈ステント留置術は以前循環器科で、現在は脳神経外科が中心となり施行しています。頚動脈狭窄を有する患者さんは循環器科の患者さんが多く、協力して治療しています。 最先端の治療に興味がある先生はお申し出ください。
妻子がいるのですが、研修期間中は経済的に大丈夫ですか。
修練医研修期間中、月給は45万円です。社会保険完備。当院では周辺の病院との連携のためスタッフ・修練医が交代で当直・外勤(ネーベン)にいっております。それらの副収入が月に20〜30万円あると思います。即ち、65〜75万/月となります。また当院の所在地である北九州市は衣食住がそれほど高くありません。独身の修練医は病院の近くのアパートに住むことが多いのですが、2LDK駐車場付きで月5〜7万くらいです。家族向きの庭付き一戸建ての借家3〜4LDKで10〜12万、3LDKのマンションで月10〜12万くらいです。病院から月2万強の住居費補助がありますので、妻帯者でも充分くらしていけると思います。
修練医研修期間が終わったらどういう身分になるのでしょうか。
修練医研修期間が終了したら基本的にFreeな身分になります。希望があってスタッフの空きがあればスタッフとして残れる可能性は充分あります。研修期間が終了しても修練医を継続することも修練医の空きがあれば可能です。また、当院の延吉院長は日本心血管カテーテル治療学会の名誉理事長でありますし、全国に小倉記念病院のOBのDrが沢山おりますので、就職の希望があれば推薦ができると思います。現に小倉記念病院退職後に地元の有力病院に就職したOBは沢山いますし、オファーもかなりの数が来ています。他の病院への就職時のポイントは、循環器科医師としてどの程度の実力があるかが最終的には問われるのだと思います。
学会活動はできますか?
学会活動に関してはやる気次第でいくらでもできます。現に国内の学会だけではなく、アメリカ心臓病学会(AHA、ACC)、ヨーロッパ心臓病学会など数多くの海外の学会に毎年連続して発表しています。また、国内の学会参加時の補助として、発表者として年に3回、非発表者として年に1回の出張旅費宿泊費の補助がありますので、学会活動は大いにしてください。
学閥はありますか?
ありません。学閥はこれからの医療制度のなかでは組織の停滞のもとになりますので、排除すべきであるとさえ思っています。医師に必要なのは学閥ではなく、医師としての人間的資質です。ちなみにスタッフの出身校を列挙しますと
延吉 先生(院長) 京都大学
野坂 先生(副院長) 京都府立医科大学
横井 先生(部長) 金沢大学
岩淵 先生(部長) 信州大学  などです。
その他、九州大学、香川医科大学、東京医科歯科大学、川崎医科大学、名古屋大学、琉球大学、横浜市立大学、浜松医科大学、高知大、千葉大学、岡山大学、広島大学の出身者がおり、循環器科医師の出身校はばらばらです。
休日はどのくらいありますか?
小倉記念病院は週休2日ですので土日は当直医以外は休みです。カレンダーどおりの休日のほかにお盆時の病院の休日があり、その他に循環器科として夏期休暇9日間、冬期休暇約1週間があり、必ず休暇を消化することになっています。
病院内のレクリエーションはどうですか?
テニス、サッカー、野球、スキーなどの経験者も多く、スポーツ大会などにも積極的に参加しています。ちなみに病院対抗のテニス大会は本年度優勝し、サッカーは他の病院のサッカーチームと対抗戦、定期戦にも参加、ワールドカップの時にはカンファレンスルームの巨大スクリーンの前でみんなで応援しました。野球は副院長が監督をしている草野球チームが早朝練習・早朝試合をしており、スキーは院内旅行で今年はルスツまたは山形蔵王へゆく予定です。また、アウトドア同好会もあり今年は鹿児島県の九州最高峰である宮之浦岳にのぼりました。夜のレクリエーションは内緒です・・・。
小倉記念病院循環器科の医師は仕事熱心でもあり、あそび熱心でもあるのです。
延吉先生は厳しいと聞きましたが?
仕事をしない人、チームワークを乱す人には厳しいと思います。
 
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研修期間が2年間となっていますが、短期間の研修も可能でしょうか。
循環器科の研修プログラムは原則として2年間としております。しかし、研修にこられる医師には、個人や医局などの事情がさまざまですので、個人の希望期間で研修できるように配慮可能です。いままでも1年間、2年間、期間をくぎらずに研修するなどの様々な研修期間で研修された方もたくさんいらっしゃいますので、メールなどでご相談ください。
 
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